2014年8月23日土曜日

権利擁護をあらためて考えてきました

全国権利擁護支援ネットワーク(AS-J)が主催する「第2回全国権利擁護支援実践交流会」に参加しました。






ずっと現場で悩み続けていますが、「本人の意思の尊重・自己決定」と「本人の最善の利益」とがぶつかる時がよくあります。

これもずっと考え続けていますが、「本当に本人の意思なのか・・。本人の意思を私たちが分かることは不可能ではないか。」と思う現実があります。

それらに何らかの示唆を得られるだろうかと千葉市まで行ってきました。
会場は千葉県弁護士会館。栃木からは遠かった^^;



主催したのは、全国権利擁護支援ネットワークASNET-JAPANです。
全国で権利擁護に関わる支援団体89カ所が会員となり、権利擁護ネットワークの形成や学び合いなどを行っています。権利擁護手法の普遍化も目指しています。
栃木県で会員になっている団体は、まだありません。(ちょっと寂しかった)

私は、場所と時間が合ったときに、フォーラムなどに参加しています。


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今日学んだことです。

1. 「本人の意思の尊重・自己決定」と「本人の最善の利益」とがぶつかることは当然。支援者が悩むのは当たり前。本人の意思を推測することは、どんな状況でも危険を孕んでいる。権利擁護に絶対唯一の正解はないから、自分が行っている支援を説明できることがまずは大切。

2.権利擁護は意思決定支援。意思決定支援には諸相ある。本人が決めることへの支援。本人に代わって決めること。本人と一緒に決める。集団で決定する、等々。成年後見はラストリゾート。

3.意思決定支援には、「意思形成支援」「意思確認支援」「意思実現支援」の要素がある。

4.世界的な潮流としては、「本人の意思がどのような内容であれ、それを尊重する」



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 思い考えたことです。
 
 権利擁護は、本人が食べたいものを食べたり、しゃべりたい人としゃべるなど、ちょっとした生活の中の願いや思いがかなうことだと考えています。
 それを実現させるのは、成年後見制度では無いんです。最終的に成年後見制度を申立せざるをえない状況がくることはあるでしょう。
 でも、それまでは、本人の意思の元の契約に基づく支援なんだろうと思っています。

 が・・・・
 
 委任契約(任意代理も)には、不安定要素が多いように思います。
 委任契約での支援が、本人の意思に基づき本人の自己決定を保障し、本人の最善の利益に貢献するかどうかは、ソーシャルワーク力にかかっています。
  委任契約でのソーシャルワークは、成年後見制度に比べて圧倒的に守られにくい作りだと思います。
 本人の意思が明確でなかったりわかりにくかったりする人は大勢います。その人たちとソーシャルワークに関する委任契約を適正に締結する指標がほしいと思ったりします。
 本人の契約能力の担保をどうするかは、委任契約を締結してソーシャルワークをしていくのに最も大事な点のひとつだと思います。正直、私が現場で「うぅ?」と首をひねってしまうのもココです。

 そう考えると、家庭裁判所が審判し監督する成年後見制度は、根拠も明確ですし社会的認知度も高まってきたこともあって、安定感を感じます。

 日本で権利擁護=成年後見制度のように思われてしまう一因には、委任契約での本人の契約能力の担保の困難さがあり、ソーシャルワーク現場で使いこなすにはまだまだ不安感があるので、家庭裁判所の介在という安心がある成年後見制度にいかざるを得ないという現実があるように思います。

 とは言え、権利侵害と紙一重である取消権も含めて権限が付与される成年後見制度であっても、現場で被後見人の意思・自己決定を尊重しながら本人の最善の利益を考えることは、常にアンビバレントで悩み揺れながらのソーシャルワークです。
 成年後見制度だろうか委任契約だろうが、本質的にソーシャルワークであることには全く変わりありません。いずれにしろ、本人とその周辺資源や環境への働きかけ方が問われそうです。
 それは、それで、ものすごいコワイことなんですけど^^;



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永遠の課題です。

権利擁護・意思決定支援・アドボケイト・・・
 
今日の実践交流会で、「悩むのが当たり前」と言われてきたので、一生悩みましょう、みんなで。
こんなにたくさんの権利擁護支援実践者たちがいるってことが心強い!!
と、帰路につきました。

 

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しかし、都会のバス本数はすごい。
上三川町のバスの1日分が1時間に走ってるようですねw


 
では、また^^ 




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